「膝に溜まった水を抜くと癖になる」のウソホント

「膝に溜まった水を抜くと癖になる」は単なる誤解!?
「膝に水が溜まっても、安易に抜いてもらってはダメ、一度抜くと癖になって、またすぐ水が溜まってしまう」というような説を、あなたも一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
ですがこれは、実は大きな誤解だということをご存知でしょうか?
膝に溜まった水を抜いても、それが「癖になる」ということは、まずないのです。
「癖になる」と言われる理由と真実
とは言え、「膝に溜まった水を抜いても、またすぐに水が溜まってまた抜かなければいけなくなった」という人も少なくないのは事実です。
「癖になる」という人は、そういう患者の事例を知っているからこそ、この説を信じてしまうのでしょう。
ですが実は、膝に溜まった水を抜いてもまた溜まってしまうのは、癖になるから、ではなく、「関節液の異常分泌の原因となる、炎症がまだおさまっていないから」です。
逆に言えば「炎症を治療できちんと抑えられるようになれば、水=関節液が溜まるのもストップする」ということなのです。
医師は、単に膝の水を抜くだけでなく、ヒアルロン酸の注射や、鎮痛薬を使うなどして、何らかの「炎症抑制のための治療」もしてくれるはずですから、その対処を信じて、「炎症が治まるまでは水を抜くのもやむを得ない」と割り切りましょう。
水を抜いた日は感染症に注意!
というわけで、膝の水を抜く、というのは、癖になるわけではなく「炎症が治まるまでの一時的な現象」ですから、医師にまかせればそれほど心配することはありません。
ただし、水を抜いた日当日は、皮膚に注射針の穴が開いているわけですから、そこからの感染症にはくれぐれも注意して下さい。
雑菌が入りやすい湯船入浴は控え、注射部位は特に清潔にしておきましょう。